街の味、コーヒーの香り
- Taro Koyama
- 15 分前
- 読了時間: 3分
僕は旅に出ると、その街でできるだけ良いコーヒー屋さんを探すようにしている。
そして、そこで必ず一杯、コーヒーを飲む。
ある時、ふと気がついた。
コーヒーは、その街の味がするのだ、と。
コロンビア、ケニア、エチオピア、グアテマラ――産地はいろいろだけれど、
最終的には、水の味、コーヒーを淹れる人のエネルギー、そして街の空気感によって、コーヒーの味は変わる。
結果的に、コーヒーは「街の味」になるのだと気づいた。
福岡で飲むコーヒーは福岡の味。
東京で飲むコーヒーは東京の味。
沖縄で飲むコーヒーは沖縄の味。
ホーチミンで飲むとコーヒーはホーチミンの味。
ソウルで飲むコーヒーにはソウルの空気がしっかり溶け込んでいる。

それぞれ、みんな違う。
それぞれの街の味を僕は脳に記憶している。
数年前から、コーヒーは「誰が淹れるか」で味が変わるということにも気づき始めていた。
簡単に言えば、コーヒーには淹れる人の“波動”がそのまま移る。

たとえば、水にポジティブな言葉をかけると、その水は良いエネルギーを持つようになり、凍らせたときにできる結晶も美しく整う。
逆に、ネガティブな言葉をかければ、結晶はバラバラになり、美しさを失ってしまう。
だから僕は、毎朝飲む水に「今日もとんでもない奇跡をありがとう」と声をかけてから口にしている。
水も、コーヒーも、ただの物質ではない。きっとエネルギーを持っているのだ。
最近、茶道を始めた。
そこで気づいたのは、千利休はこうした“見えないもの”を深く理解していたのだ、ということ。
お茶を点てる人が美しくあれば、人の心も整い、水も清まり、お茶の味も自然と良くなる。
そんな世界が、茶道にはあった。

僕はぼんやりしていると、点で点が繋がることが頻繁にある。
それで、小さなことに感動したり、心が震えたりする。
その「心の震え方」が、最近はどんどん茶道に通じるような感覚になってきている。
少し前に、スター・ウォーズセレブレーションに行った。
これはこれで、行って本当によかった。
スター・ウォーズに出てくる「ジェダイ」という団体の思想――
その根底には、日本の茶道的な哲学が流れている、と強く感じた。

もっと引いて言えば、禅だったり、宗教的な源流にたどり着くのかもしれない。
今の僕にわかる範囲では、茶道までがギリギリの理解だけれど。
そしてふと思った。
僕の好きなもの――玉置浩二、スター・ウォーズ、高城剛――
一見バラバラに見えるけれど、すべてに共通点がある。
それは、「見えない世界」を強く表現しているということ。
もっと感覚的で、フォース的な、“本質”に迫ろうとしているということ。
それは、自由でもあり、クリエイティブでもある。
そして僕もまた、そんな世界を生きたいと、心から思っている。
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